西山遊野の森羅万象ブログ

youknow.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 07月 26日

澤井醤油本店

基本的には建物の外観は公共のもので内部はプライベートだと私は思っている。だから原則として個人商店や民家でも多少遠慮はしながらも無許可で断りも無く撮影する。この日も玄関先を撮影しているときちらりと人影を感じた。別に逃げるでもなく立ち去ると、耳元で「中も撮られますか?・・・」とにこやかな声が、先ほどの人影の方だろう。中も撮ってもいいですよと、だいぶ追いかけてきて声をかけていただいた。これ幸いと室内の写真も撮らせていただいた。発酵したもろみの香ばしい香りが満ちている。室内は暗いが風通しがよくひんやりしている。「もう醤油屋では儲かりません店を構えて醤油造っても多額の固定資産税を払ったらいくらも残りません店をたたんでマンションをやっ方がよっぽど儲かります」たしかにおっしゃるとおりだろう、店の間は小奇麗にされて興味半分ではいってきた観光客にも喜んでもらえるよう綺麗に店先を飾ってある、また醤油では若いお方にはみやげにはならないだろうということで醤油飴なども置いてある。一粒いただいて口に含みながらいろんな道具を拝見させていただいた。こういう地道なおもてなしの心が観光文化都市京都を支える小さくて大きな力になっているのであろう。一律の建築基準法や税法でどれだけたくさんの民家や町並みがなくなっていったであろう。こういうお店存在こそが大切な観光資源であり、そしてその町屋やお店をささえるのは人でありそのことを
文化と呼ぶ事を改めて感じた。澤井醤油本店_c0074640_0144898.jpg





澤井醤油本店_c0074640_0151336.jpg


澤井醤油本店_c0074640_0153212.jpg


澤井醤油本店_c0074640_0154742.jpg



by youknow1957 | 2007-07-26 00:15 | 町並み


<< 余部橋りょう      薄釉水玉一輪差 >>