西山遊野の森羅万象ブログ

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2007年 04月 09日

身体部分を使った表現

身体の一部を用いた言葉の表現は驚くほどたくさんある。上から目、鼻、口、首、肩、胸、腰とその部分を挙げるとほぼ身体の全ての部分が使われている。その身体の部分を変えてみると、まったく本来の語感がなくなってしまう。ちょっとそのあたり変えて遊んでみよう。「肩で風をきる」、「肩をいからせる」それらは肩だから勢いある様を表現できるのであって、これが腹ならなんとも間抜けな感じになる。「腹で風切る」、「腹をいからせる」、てもまったく不恰好だ。尻でもまた同様。「尻で風切る」「尻をいからせ」てもね。とはいっても腹や尻が必ずしも不恰好というわけでもない。すえるのはやっぱり腹でしょう。「腹をすえて」こそ、その決意を感じるものだが「尻をすえ」られても困る。どうも心や思いというのは胸や腹にあるようで「胸を焦がす」、「胸が痛む」、「胸に手を当てて」考える。「腹黒い考え」、「腹に据えかねる」、「腹を割って話し合う」のであってけして「胸を割って話し合ったり」、まして「頭をわって」話など決してしないのである。「頭を割る」のは殺人行為だ。どうも頭は考えるところであって、思ったり感じたりする場所ではないようだ。盛り上がったことでこの話をやめるのは「尻切れトンボ」であって決して「腹切れトンボ」ではないのだ。
身体部分を使った表現_c0074640_23283617.jpg



by youknow1957 | 2007-04-09 21:34 | 言葉


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